暗号資産（仮想通貨）の世界に足を踏み入れた方々、そして将来的に暗号資産（仮想通貨）に関する税金の計算や確定申告、節税対策について考えている方々に向けて、本記事では「暗号資産（仮想通貨）にかかる税金の計算方法や確定申告、節税対策や注意点」などについて詳しく解説します。

暗号資産（仮想通貨）にかかる税金について、詳細をご説明します。

暗号資産（仮想通貨）の取引で生じた利益は、総合課税として扱われます。総合課税は、さまざまな所得を合算して所得税を計算する方式で、暗号資産（仮想通貨）の利益もこの中に含まれます。総合課税の対象となる所得の例には、以下があります。

- 利子所得

- 配当所得

- 不動産所得

- 事業所得（株式等の譲渡によるものを除く）

- 給与所得

- 譲渡所得（土地・建物等および株式等の譲渡によるものを除く）

- 一時所得（源泉分離課税とされるものを除く）

- 雑所得（株式等の譲渡による雑所得、源泉分離課税とされるものを除く）

暗号資産（仮想通貨）の売買などで20万円以上の利益が出た場合に、その利益に対して所得税が課税されます。ただし、学生や主婦など、扶養の対象になっている人については条件が異なり、33万円以上の利益が出た場合に発生します。

 2. 累進課税方式で収める税金が決定

暗号資産（仮想通貨）の税金額は、累進課税方式に基づいて計算されます。累進課税方式は、収入が上がるほど税率が上昇し、課税額が高くなる仕組みです。所得額が4,000万円以上になると、最大税率は45％に達し、住民税を含めると最大で55％の税金が課せられます。一方で、雑所得の場合、税率は一律20.315％となります。

⚠ 暗号資産（仮想通貨）取引で納税の対象になるケース⚠

暗号資産（仮想通貨）取引で税金が課せられるケースは、以下のような場合が考えられます。

- 暗号資産（仮想通貨）を使って買い物をした場合

- 暗号資産（仮想通貨）を売却した場合

- 他の暗号資産（仮想通貨）への交換を行った場合

- 暗号資産（仮想通貨）取引のマイニング（承認作業）に対する報酬を受け取った場合

株式投資などと同様に、暗号資産（仮想通貨）の売買で生じた差益が課税対象です。また、特定の暗号資産（仮想通貨）を購入した後に、価格上昇時に商品の決済や他の暗号資産（仮想通貨）への交換などを行った場合も、その差益が課税対象になります。さらに、暗号資産（仮想通貨）のマイニング（採掘作業）を行い、その対価として暗号資産（仮想通貨）を受け取った場合も、報酬分の税金がかかります。

暗号資産（仮想通貨）にかかる税金の計算方法は、以下の条件によって異なります。

- 売却益が20万円以上の場合

- 暗号資産（仮想通貨）を決済手段として利用した場合

- 他の暗号資産（仮想通貨）を保有している暗号資産（仮想通貨）で購入した場合

- マイニング等で暗号資産（仮想通貨）を獲得した場合

暗号資産（仮想通貨）にかかる税金を納める手順は、以下の4つのステップから成り立っています。

1. 年間取引報告書と暗号資産計算書を用意する

2. 暗号資産計算書を作成する

3. 郵送または電子申告で確定申告書を提出する

4. 納税する

暗号資産（仮想通貨）にかかる税金について、よくある質問にお答えします。

❓ 暗号資産（仮想通貨）の収益が20万円以上になると税金が発生する？

暗号資産（仮想通貨）取引で得た収益が20万円を超える場合、所得税が課税されます。ただし、年間の利益が20万円以下であれば、所得税を支払う必要はありません。ただし、20万円以下の利益で所得税が課税対象外であっても、住民税の支払いが発生する可能性があるため、注意が必要です。

❓暗号資産（仮想通貨）の税金の納税は会社にばれる？

暗号資産（仮想通貨）取引によって生じた税金は、住民税の通知を介して会社にばれる可能性があります。特に、確定申告の際に特別徴収を選択すると、会社の給与所得に暗号資産（仮想通貨）で得た利益分の住民税も加算され、会社に通知が届くケースがあります。会社にばれたくない場合は、確定申告の際に住民税の納付方法を「普通徴収」に選択することが重要です。

暗号資産（仮想通貨）の税金対策として、最も効果的なのは利益を20万円以下に抑えることです。また、個人事業主になり青色申告を行ったり、法人設立による節税対策も考えられますが、これらはハードルが高い選択肢です。ふるさと納税を利用して返礼品を受け取り、間接的に節税対策をする方法も、比較的気楽に取り組める手段の一つです。

暗号資産（仮想通貨）取引は新たな投資先として注目を浴びていますが、正確な税金の知識がなければ思わぬ課税や脱税のリスクが生じる可能性があります。暗号資産（仮想通貨）を本格的に取引する方や初めて取引を試みる方も、税金に関する知識をしっかり学び、節税対策を検討しながら、適切な税金を納めることを心がけましょう。